令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定等について 文部科学省HP https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01503.html
文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた
者を、「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰しています。令和7年度科学技術
分野の文部科学大臣表彰・科学技術賞(開発部門)を弊社代表佐藤源之(㈱ALISys代表取
締役社長、東北大学名誉教授)が受賞いたしました。
開発部門は、我が国の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されて
いる画期的な研究開発若しくは発明を行った者が対象です。
受賞内容
業績名:「地雷検知用デュアルセンサー技術の開発」
概要:地雷被災国における地雷除去活動は、多くの国において予想以上の長期にわたっていま
す。またウクライナでは戦争が終結しても地雷除去には30年以上かかり、復興の大きな妨
げになることが懸念されます。そこで費用対効果を高める効率的な地雷検知技術が求めら
れています。
本開発では、従来地雷検知に利用されてきた金属探知機に地中レーダーを付加するデュ
アルセンサーに、手動ながらセンサーヘッド位置を追跡する機能を持たせることで、合成
開口レーダー処理による地中埋設物の3次元可視化ができるハンドヘルド型センサーを完
成させました。
本開発は佐藤代表が東北大学在籍中の研究成果に基づき、㈱ALISysを創設し、デュアル
センサー「ALIS(エーリス)」として商品化につなげました。
本開発により、地雷原において操作者は金属探知機で地中の金属を検知した後、埋設物
の形状を地中レーダーによって可視化することで地雷と金属片の識別を即時に行えるよう
になりました。この技術は地雷除去作業の迅速化、安全化を進めることに貢献します。こ
れまで国産地雷検知センサーがODAや国連を通じて海外に供給された例は過去にありませ
んでした。
本開発によって完成したデュアルセンサーALISは、ODAなどにより、カンボジア、コロ
ンビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ラオスを含む地雷被災国に供給されており、これら
の国々における人道的地雷除去活動に加え、ウクライナにおける地雷除去に寄与していま
す。
